「京の和食と和菓子」の授業で「京呉服商家杉本家 始末の暮らし・ならわし」と「京の食文化」についての特別講義を受講しました

こんにちは、国際観光学部4年生の有海です。
「京の和食と和菓子」の授業で、杉本節子先生(公益財団法人 奈良屋記念 杉本家保存会 常務理事兼事務局長・料理研究家)にお越しいただき、「京呉服商家杉本家 始末の暮らし・ならわし」と「京の食文化」について特別講義をしていただきました。

近年、日本の食文化には大きな関心が寄せられています。平成25年に「和食;日本人の伝統的な食文化-正月を例として-」がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、国内のみならず、世界中から注目を集めています。

そのような中、江戸時代から続く京呉服商家であった杉本家は、当時の暮らしや食文化を今に伝えています。『歳中覚』は180年ほど前に書き改められた京町家の日々の暮らしの備忘録で、「ハレ」の年中行事の室礼・献立、「ケ」の日の献立などが記されています。

普段の食事は、朝・夕食は茶漬と漬物、昼食は一汁一菜として質素倹約につとめ、毎月帳面を付ける日であった10日、20日、30日は、身分に関係なく魚を食べ、法事や創業記念日などの特別な日は豪華な食事をとっていました。このことから「食」は、行事や祝い事といった「ハレ」の場を彩る役割を果たしていたことが分かりました。

この講義を通して、「食」は人々の生活や、歴史的背景、地域の文化などと深い関わりがあることを学ぶことができました。

杉本家住宅の詳細については、下記の「小学館サライの京都の動画」をご覧ください。
『”特別取材”洛中最大規模の京町家 杉本家住宅(前編)〜紡ぐ歴史とその思い〜』【RE:KYOTO〜潜入ワンカメ京都リポ#4】 – YouTube