「京都のおもてなしとライフスタイル」の授業で、 街歩き新発見岡崎ツアーを体験して

国際観光学部4年生の高野です。

6月10日、私たちはライター福田容子さん(イシス編集学校師範/まいまい京都事務局/京都岡崎魅力づくり推進協議会コラボレーター)に岡崎の街の案内をしてもらいました。

まず初めに、ツアーの概要説明がありました。福田さんの説明の中で「見方によってものの価値が変わる」という言葉が印象深かったです。その言葉の通り、このツアーでは普段何気なく歩いている道の歴史背景や、成り立ちについて教えてもらいながら街歩きをすることができ、面白かったです。

蹴上駅からスタートしてすぐのところに日向大神宮の入り口がありました。その鳥居をくぐった先の道は、平安京ができる前からある古い道でした。そんな道が現代にも残っていることに長い歴史を感じました。

少し進むとインクラインがあり、その先の細い道に琵琶湖疏水(疏水分線)が流れていました。流れる水の音を聞きながら涼しい小道を抜けた先に南禅寺がありました。南禅寺は鎌倉時代に建てられたお寺です。ここでも「見方」について面白い話をしてもらいました。庭に植えられている青紅葉の枝葉が、南禅寺水路閣にかかるときの見え方を意識して手入れされているということです。そこまで計算しつくされていることが驚きでした。レンガでできたこの水路閣は明治の後半に作られましたが、古代ローマの水道橋のデザインを真似て、レンガ造りの技術を海外から取り入れて作られた、当時最先端のものだったそうです。のちの景観論争の先駆けにもなりました。

南禅寺を出て東山の方に向かって歩いていくと、湯豆腐店が多くありました。当時、観光名所には美味しい食べ物がセットで人気となっていました。南禅寺は湯豆腐が名物となったため、近辺にその名残があることが分かりました。さらに進んでいくと京都市動物園があり、その先に京都市京セラ美術館があります。この美術館ができる前からあるのが中庭の池だそうです。こうして平安神宮前でツアーは終了しました。

今回のツアーで気づいたことは、京都の歴史は私が思っていた以上に長いものだということです。しかし現在それらがこれだけ色濃く残ることができるのは、今の生活や街と融合しているからです。福田さんもおっしゃっていたように、新しいものと古いものを繋ぐ新思考が、これからの未来を生きていく私たちに必要なことであるとわかりました。