六道珍皇寺、千本ゑんま堂、化野念仏寺へとフィールドワークに行きました

前回の八瀬に続き、2024年12月14日に、「民俗学」の授業で、怪談史研究家の井上真史さんとともに鳥辺野(とりべの)、化野(あだしの)、蓮台野(れんだいの)という京都における3大風葬地を回りました。

風葬地とは、遺体を火葬や土葬のではなく、外気にさらし自然に還す葬送方法のことで、京都では、平安時代に風葬が特に多く行われました。

鳥辺野は、東山の清水寺~大谷本廟付近に位置し、裕福な人々の風葬地でした。
ここでは六道珍皇寺を訪れ、御主職にお寺の歴史について紹介していただきました。
いわゆるこの世とあの世の境(接点)の辻が、古来より当寺の境内あたりであると言われていました。境内には冥界への入口と伝わる井戸があります。
平安時代の官僚である小野篁は昼は朝廷に出仕し、夜はこの井戸を使って冥界へと行き閻魔庁でも役人として務めていたという伝説が残っています。

次に向かった化野は、嵐山の北西に位置し、貧しい庶民の風葬地でした。
化野では化野念仏寺に行きました。
化野念仏寺には西院之河原という石塔群があります。
これは化野の山中に散在していた約8,000基の石塔を明治期に境内へ集めたものです。
また、西院之河原とは、死後の子どもが苦しむ冥土の河原である「賽の河原」に由来しているのだそうです。

最後に向かった蓮台野は、市内北部、船岡山西側に位置しています。
主に皇族の葬送地だったと伝わっています。
蓮台野では千本ゑんま堂(引接寺)に伺いました。
千本ゑんま堂は真言宗に属するお寺で、ゑんま様が本尊として祀られています。
ここでは御主職に千本ゑんま堂の歴史や由来について紹介してもらいました。

風葬地や各地の怪談や歴史風習について学ぶことのできた一日となりました。

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八瀬・比叡山へとフィールドワークに行きました!

2025-02-21