『京の和食と和菓子』の授業で鶴屋吉信さんの特別講義を受けました

こんにちは、国際観光学部4年生の北畑です。
「京の和食と和菓子」の授業で、京菓匠 鶴屋吉信の松本國良氏を講師にお迎えして、特別講義をしていただきました。

お菓子はもともと果子と書き、自然に実る果物のことを指していたのだそうです。
草冠のつく「菓子」には「人の手が加わったもの」という意味があります。
菓子が初めて日本に伝来したのは、奈良時代のことでした。遣唐使たちが持ち帰った唐菓子です。また安土桃山時代には、ポルトガル人によって南蛮菓子が伝来しました。
こうした菓子はまず都である京都に伝わり、そこから日本の風土に合わせて独自に進化していきました。

なかでも京都では、砂糖と豊かな水によって京菓子という文化が育まれていきました。
京菓子が成立したのは、東山文化が花開いた室町時代です。
室町時代といえば千利休が大成したとされる茶の湯があります。
茶の湯の文化によって京菓子は多彩に発展しました。
職人さんたちの試行錯誤があり、確かな技術の伝達があって、こうして今も美しい京菓子が残っていることに感動しました。

講義のあとは「亥の子餅」をいただきました。
猪をかたどったお餅で、中にこし餡が入っています。

宮中で旧暦十月の亥の日に玄猪の儀(げんちょのぎ)が行われていたことに由来するお菓子だそうです。
薄茶色の皮には、お餅の生地に、こし餡を練りこんでいるそうです。
黒胡麻の風味がよりお菓子の味を引き立てていて美味しかったです。


鶴屋吉信さんではひと月に12種類、年間で144種類ものお菓子を手掛けていらっしゃるそうです。
ぜひ皆さんも季節のお菓子を食べながら、日本の四季の美しさに触れてみてください!