「安達くみひも館」でくみひも作りを体験!

こんにちは!
国際観光学部2年生の岡崎、尾関、加藤、竹村です。
今回は、京都市営地下鉄丸太町駅2番出口より徒歩10分の所にある「安達くみひも館」へ取材に行きました!

皆さんは「くみひも」とは何か知っていますか?2016年に公開された映画『君の名は。』で知った方も多いかもしれません。
この記事では、安達くみひも館での取材を通して学んだ、くみひもについて紹介したいと思います!

まず初めに、私たちはくみひも作りを体験しました。
使った組み台は「丸台」というもので、円板の真ん中に穴が空いています。まるで、穴が空いている丸椅子にみたいですね。

それでは早速、作ってみましょう!
私たちが作ったくみひもは「四つ組み」という組み方のものです。その名の通り、四つの紐を使って組み上げます。

まず、紐を四本、十字に見えるように台上に引っ掛けます。穴では四つの紐が組み合わさり、組み上がったくみひもが先端についた重りによってどんどんと下に出てくる仕組みになっています。そして、対極にある紐を下からすくい上げるように持ち、組んでいきます。
これを繰り返して、くみひもの完成です!

ここで、綺麗にくみひもを組むコツを紹介します!
くみひもを作る際には、上記の写真のように紐一つ一つに重りが付いています。組んでいく際に、この重りを持たないことがとても重要です。重いからといって重りを持って組んでしまうと組みがあまくなってしまうので注意が必要です。

職員の方からしっかりご指導いただきました!
上手くできるかな…?

安達くみひも館では、組み上がったくみひもを、キーホルダーとブレスレットのどちらかに加工してもらうことができます。
私たちは、ブレスレットを作りました!こちらは、一連と二連のものが作れます。

体験後、安達くみひも館の展示室を見学しました。
そして、くみひも作りの指導をしてくださった安達茂人さんに質問をして、お話を伺いました!

Q.京くみひもにはどのような歴史がありますか。
A.くみひもの技術は古く、奈良時代に中国の唐から伝わってきました。近世まではくみひもの需要は公家や武家、または社寺でしたが、桃山以降江戸時代には、庶民に広がり、その製作は非常に盛んになりました。くみひも台は様々な型があり、丸台、角台、綾竹台などがあります。それぞれ全く違ったくみひもが作れ、それぞれの台ごとに職人がいるほど高度な技術が必要になります。

Q.くみひもでどのようなものが作れますか。
A.くみひもは、昔は、甲冑、刀剣、馬具、経巻や絵巻のひも、箱のひも、帯締め、羽織紐などに使われていました。最近では、ファッションベルトやペンダント、ネックレス、ブレスレットなどにも使用されます。

Q.東京の江戸くみひもや三重の伊賀くみひもなど日本各地にくみひもがありますが、京くみひもとの違いはなんですか。
A.これは、その土地に住んでいた人々による違いがあります。
京都は公家が多く住んでいたため、お茶会などで使われるお道具をしまう箱を縛るための紐や、茶入れを入れる仕覆の紐などに使用するくみひもが作られました。
江戸は武士による統治が長かったため、武士が使う刀や甲冑に使用するくみひもが多く作られました。
三重は江戸から京都に行くまでの通過地点として利用されたため、江戸くみひもと似たつくりです。

私たちはくみひもにあまり馴染みがありませんでしたが、この取材を通して、くみひもの魅力と奥深さに気付くことができました!
皆さんも安達くみひも館を訪れてみてください。
最後に、お忙しい中、取材にご協力くださった安達くみひも館の職員の皆様に感謝申し上げます。