7/5(水)のお食事に引き続き、7/7(金)には「南禅寺 八千代」の旅館内を見学させていただきました。
八千代の建物は、元々、大阪歌舞伎の復興に尽力した中村卯之助氏の別荘として建てられ、戦後に料亭旅館として創業しました。
これまでに吉田茂や外国の要人も宿泊してきた歴史のある旅館です。
南禅寺別荘群と呼ばれた屋敷を明治時代から現在まで当時のまま維持し続けているのは、碧雲荘(野村ホールディングス)、有芳園(住友家)、そして八千代くらいなのだそう。
女将である中西裕子さんに案内してもらいながら館内をめぐりました。
歴史ある建物の中とは思えないモダンな部屋に学生からも思わず感嘆の声が上がりました。
最後に、中西様より、一度幼年期に宿泊した人が、八千代を懐かしんで大人になってから再度訪ねてくれたことがあり、そのことに感動してその当時の不況を乗り切ったというエピソードや、「心と心の繋がりというのは人との付き合いの基本だけれども、観光業の根本でもある。マニュアルも大事だけれども、お客様の気持ちを探る、半歩先を見る“おもてなし”を行うことが大事」というお話を伺いました。
新型コロナ感染症が落ち着きを見せている今、旅館の宿泊客は9割は外国の人であるという現状もお教えいただきました。
旅館には日本らしさがすべて詰まっているという中西様。
宿泊した方に「日本に来た」を実感してもらうこと、日本の暮らしが体験してもらえることを、心がけているのだそう。