6月の国際観光学部「京都のおもてなしとライフスタイル」の授業は、明治館にて、羽賀浩規さん(臨済宗妙心寺派蓮華寺住職/花園禅塾前塾頭)による新しい坐禅のスタイル「イス坐禅」に取り組みました。
ヨガのような太極拳のような体操から始まって、イスに坐り、身体の一部を意識しながら動かし、次第に呼吸を調(ととの)えていきます。
日頃、背中を丸め意識しない浅い呼吸しかしていない私たち。体験で気づいたこととは?
4年生、王さん
イス坐禅を体験して「内観」という言葉に惹かれました。「内観」とは、仏教の言葉であり、内省を意味しています。私たちの周りも今、色々なことが起こっていますが、それはいいことばかりではないと思います。もし自分が嫌だなと思うことがあったら、冷静に自分自身を観察して、自分自身と調和して、対策を考えるようにしたいです。
体験で一番興味を持ったのは、講師の羽賀先生が、坐禅のことを「時間を味わう」という角度で説明してくださったことです。日常生活では、時間の流れを意識していないことが多いように思います。坐禅はこういう静かな時間をつくって、身体と心をコントロールします。
「時間の流れ」という根本的なことを味わうことも大事ではないかと思いました。
これからは、坐禅を通じて、自分が今「意識」をどこに向けているのか? を観察してみたいです。他人や周りを気にして、外側に意識を向けることをやめて、自分の内側に意識を集中することができるようになりたいと思います。
イス坐禅が終わったあとの茶礼には、中川喜博さん(御菓子司 柏屋光貞11代目)の手ずからによる宇治のお番茶と半生菓子の音羽山、干菓子の青紅葉が用意されました。皆で美味しくいただきました。