高槻キャンパスの聖アグネス礼拝堂で、3年ぶりに「花の日礼拝」を行いました。
「花の日礼拝」というのは、19 世紀半ばにアメリカの教会で行われた子どもたちのための礼拝が始まりです。その後、アメリカのメソジスト教会は6月の第二日曜を「子どもの日」として定めました。現在も日本基督教団を始め、多くの教会では、6月の第二に日曜日を「こどもの日・花の日礼拝」として守っています。
この礼拝が始まったアメリカでは、6月というのは、年間で最も多くの花が咲く季節です。少し余談になりますが、皆さんはジューンブライド(June Bride、6月の花嫁)が幸せになる、という言い伝えをご存知だと思いますが、それはアメリカではちょうど5月末に大学などの卒業式が終わり、就職や転勤などの前に結婚式を挙げる人が多かったことと、たくさんの花に囲まれて結婚式を行えるから、という理由があるようです。
さて「花の日礼拝」のお話に戻りますが、この日、それぞれ花を持ち寄って教会に集い、礼拝堂をたくさんの花で飾ります。礼拝後は子どもたちが、日ごろの感謝をこめて病院や警察、消防署を訪問し、ささげられた花々を届けました。これは、子どもたちに、自分たちが家族や大人から受け取るばかりでなく、普段お世話になっている方々に感謝を届け、奉仕することの大切さに気付く機会でもありました。最初はこのように「子どもの日」であったものが「花の日」と呼ばれるようになりました。平安女学院こども園では6月9日に「花の日礼拝」を行い、大学内の守衛室や各部署に花束を届けてくれました。
大学では、6月22日にチャペルでの礼拝を行った後、翌23日に伊藤紀美江先生と中尾とで、聖ヨハネ学園とミスブール記念ホームへ届けてまいりました。
6月下旬になってしまうと梅雨に入ってしまいますが、初夏の太陽と恵みの雨によって豊かないのちが息づくこの季節。日々の神様の恵みに感謝し、色とりどりの花のように、個性豊かな子どもたちや学生たちの健やかな成長を祈るとともに、社会の中でのさまざまな奉仕の働き(消防、警察、医療、看護・介護、幼児教育など)を覚え、その働きが豊かに祝福されることを心から願ってやみません。そして来年は、こども園とも一緒に花の日を覚えることができますように。
(チャプレン 中尾貢三子)