11月20日(月)「京の和食と和菓子」の授業で、国の登録有形文化財である有栖館にて、仕出し処二和佐さんの京料理をいただきました。
この授業では、京都の食文化や和菓子について、調理実習や現地見学、試食体験を通して学びます。
二和佐さんは、大学のすぐ近く、椹木町通油小路東入にある大正6年(1917年)創業の老舗の仕出し屋さん。
京都の、和食文化に根付いてきた「仕出し」を体験する機会となりました。
有栖館に到着後、自分たちで机の配置や配膳の準備を行いました。
有栖館の色付き始めたもみじを眺めながら、旬の食材を使用したお料理で、京都の秋を感じることができました。
上村さん
二和佐さんの仕出し料理は、味覚だけではなく視覚と嗅覚でも楽しむことができました。まず、蓋を開けると食材の彩りが目に飛び込んできました。 お造りやだし巻き玉子の『明るい色』と天ぷらやご飯の『淡い色』の組み合わせが美しかったです。 お吸物は飲み進めるにつれて柚の香りが強まっていきました。 思った以上にボリュームがありました。 今回いただいた仕出し料理は、是非とも海外の方々にも食べていただきたいです。辻さん
初めての仕出し料理を経験しました。限られた箱の中で、たくさんの種類の料理が入っており、一つ一つは少量ながらも満足する内容でした。旬の食材を多く使用しており、料理から季節を感じました。味だけでなくいろんな角度から喜んでもらいたいという日本人のおもてなしの心が伝わりました。初めて食べる料理が多かったため、お品書きを見ながら食べるのが楽しかったです。お店で食べる、じゃないからこそリラックスしてゆっくりと料理を味わうことができました矢沢さん
季節に因んだ飾り付けや食材が盛り込まれておりとても美味しかったです。見た目の彩りも鮮やかでしたが、食べやすさの面からみても全て一口サイズになっており、会話をしながらでも食べ切りやすいと感じました。中でもさんまの祐庵焼、ごぼうの穴子巻が大変美味しかったです。さんまはしっかりと焼き目が付いており香ばしく、穴子巻きは柔らかく優しい味付けでした。調理されてから運ばれるまでに時間があるのにも関わらず、作りたての美味しさがそのまま残されている点に仕出しの魅力を感じました。石田さん
普段は味が濃いものばかり食べていますが、今回の仕出しは味付けが薄いものが多くて、それでもいつもの食事以上に満足できたので不思議でした。個人的に造りとだし巻きが美味しかったです。生麩が紅葉の葉になっていたり、銀杏の葉の形になった食材があったりと、あのお弁当箱の中だけで季節を感じられて良いと思いました。今回は秋を感じられるお弁当でしたが、季節によってどのように内容が変化するのか気になりました。
前田さん
正直に言うと、苦手な食材が沢山入っていましたが、蓮根大葉松葉串やごぼう穴子巻きなど、普段は味わえない調理方法がされていたので、とても美味しく食べることが出来ました。また、風情のある部屋で食べたことによって、美味しさが倍増したのではないかと思います。普段の食事ではおしながきが出ることはありませんが、おしながきが出されることにより、何がどんな味かを考えながら食べることができて、とても魅力的であると思いました。山口さん
文化財である有栖館の中で、庭園を眺めながら仕出し料理をいただくということは、とても京都らしく、贅沢な体験でした。海老芋や湯葉、ジュンサイといった日頃食卓に並ばない食材を味わい、普段の食事との違いを楽しむことができました。また、紅葉麩や柿玉銀杏などからは季節感がうかがえ、見た目にも美味しい料理でした。
中でも印象に残っているのは、鰆の造りです。鰆を口にする機会は今回が初めてでしたが、柔らかな食感と甘みがありながら、脂のしつこさはなく、大変奥深い味わいでした。